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小さな「おにぎり」が世界を変える? SDGs時代の食卓に小さなアクションの大きな力

公開日: 更新日:2024.04.15
小さな「おにぎり」が世界を変える? SDGs時代の食卓に小さなアクションの大きな力

あなたは、おにぎりが大好きですか?

日本人のソウルフードであるおにぎりは、実は世界中で注目を集めているんです。

おにぎりは、手軽に作れて持ち運びやすく、栄養バランスも良いことから、SDGs時代の食卓にぴったりな食べ物です。

このシンプルな食べ物が、地球規模の課題である食品ロス削減や、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献にどう関わっているのでしょうか。

地元食材の活用から、食を通じた人々の結びつき、そして家庭でできる環境への小さなアクションまで、おにぎりから始まる大きな変化をご紹介しましょう。


おにぎりブーム到来!

おにぎり

おにぎりが語る、日本の食文化

日本人にとって、おにぎりはなくてはならない存在です。ご飯を握っただけのシンプルな食べ物ですが、そこには日本の食文化が凝縮されています

その起源は諸説ありますが、平安時代には既に旅のお供として、また戦時の携帯食として重宝されていました。手軽に食べられ、保存が利くことから、おにぎりは時代を超えて日本人に愛され続けています。

おにぎり一つひとつに込められた、家族の愛や手作りの温もりは、忙しい現代でも変わらずに人々の心を和ませます。おにぎりは、日本の豊かな自然の恵み、農耕文化、そして人々の暮らしを体現しています

近年、おにぎりの人気が再燃しています。コンビニエンスストアやスーパーマーケットでは、さまざまな種類のおにぎりが販売されています。また、おにぎり専門店も増えています。おにぎり専門店では、具材にこだわったおにぎりや、変わり種のおにぎりが人気です。また、おにぎり教室や、おにぎりイベントも開催されています。

おにぎりの人気再燃は、日本の食文化への関心の高まりとともに、手軽に食べられる健康的な食事への需要の高まりも反映していると言えるのではないでしょうか。


海外でのおにぎり人気

近年、おにぎりは海外でもその魅力が認識され、国際的な食品として人気を集めています。欧米では、寿司やラーメンなど、日本食が広く親しまれています。おにぎりは、これらの日本食と並んで、手軽に食べられる日本食として注目されています。

また、おにぎりは玄米や雑穀米を使ったものも多く、特に健康志向の高まりや、グルテンフリー食品としての注目がその人気を後押ししています。

海外の多くの都市で、おにぎりを提供するカフェやレストランが登場し、日本の伝統的な味わいからアレンジを加えた新感覚のおにぎりまで、さまざまな種類が楽しめるようになりました。
特にフランスでは、おにぎりが大流行しています。フランス語では「Onigiri Parisien」と呼ばれ、フランスの食材や味付けを取り入れた、ユニークな具材の組み合わせや、見た目が華やかで、おしゃれなおにぎりが人気を博しています。

この海外でのおにぎりブームは、日本文化への関心の高まりを示しており、おにぎりは国境を越えて多くの人々に愛される食品となっています。


おにぎり人気の背景とトレンド

おにぎり人気の背景には、健康への意識の高まりと、忙しい現代人のライフスタイルがあります。手軽に栄養バランスの良い食事を摂ることができるおにぎりは、多忙な日々を送る人々にとって理想的な食品です。

手軽に食べられる:おにぎりは、調理の手間がかからず、手軽に食べられる点が魅力です。忙しい現代人にとって、手軽に食べられる食事は重宝されます。
健康的な食事:おにぎりは、ご飯と具材だけで作られるシンプルな食べ物です。そのため、添加物や保存料が少なく、健康的な食事として人気です。
バリエーションが豊富:おにぎりは、具材のバリエーションが豊富なので、さまざまな好みに合わせることができます。
日本の食文化を象徴する食べ物:おにぎりは、日本の食文化を象徴する食べ物です。海外で日本食が人気を集める中、おにぎりも注目されています。

おにぎり人気のトレンドとしては、以下のようなものが挙げられます。
具材にこだわったおにぎり:近年では、具材にこだわったおにぎりが人気です。高級食材を使ったおにぎりや、珍しい食材を使ったおにぎりなどです。
変わり種のおにぎり:近年では、変わり種のおにぎりも人気です。スイーツおにぎりや、エスニックおにぎりなどこれまでになかった味や見た目が人気です。
健康的なおにぎり:近年では、健康的なおにぎりも人気です。玄米や雑穀米を使ったおにぎりや、野菜を使ったおにぎりなどが人気です。

最近では地元食材を使用したおにぎりや、ヴィーガン対応のおにぎりなど、多様なニーズに応える形で進化を遂げています。食品ロス削減への取り組みとして、余った食材を活用したレシピも登場し、おにぎりを通じて環境問題への意識が高まっています

このように、おにぎりはそのシンプルさの中にも、時代の変化を映し出し、新しいトレンドを生み出し続けています。


地元食材を活用した工夫

地産地消おにぎり

地域の食材で作るご当地おにぎり

日本各地には、その土地ならではの食材を使用したご当地おにぎりが存在します。
例えば、北海道では鮭やイクラを使ったおにぎりが人気ですし、東北地方では、きのこや山菜を使ったおにぎりが人気です。また、富山県の白えびを使った「白えびおにぎり」、愛媛県の伊予柑を使った「伊予柑おにぎり」、熊本県の馬刺しを使った「馬刺しおにぎり」なども有名です。青森県の「せんべい汁おにぎり」は、青森市のソウルフードとして人気です。また、広島県の「あなご飯おにぎり」は、宮島名物として人気です。
関東地方では、海苔巻きおにぎりが定番です。関西地方では、昆布や梅干しを使ったおにぎりが人気です。

これらご当地おにぎりは、地元の食材をふんだんに使い、その地域の味わいや魅力を凝縮しています。観光客にとってはその土地ならではの味を楽しむ機会となり、地元の人々にとっては郷土愛を感じられる一品です。

地域の食材を使うことで、新鮮なうちに消費することができ、結果的に食品ロスの削減にも繋がります。


おにぎりで広がる、地域活性化の波

おにぎりは、地域活性化の新たな波を生み出しています

多くの地域で、地元の農産物を活用したおにぎり作りのワークショップが開催されたり、地元食材を使ったおにぎりコンテストが行われたりしています。例えば、福岡県では、「おむすびフェスタ」が開催されています。このイベントでは、全国各地からご当地おにぎりが集まり、販売されます。

さらに、これらのおにぎりを地域のイベントや観光地で販売することで、地元経済の活性化にも繋がっています。地元食材を用いたおにぎりの取り組みは、地域経済の活性化、雇用創出、観光客の誘致など、さまざまな効果が期待できます。

おにぎりは地域の文化を守りながら、新しい観光資源としても期待されています。


フードロス削減に貢献する、地元食材の活用

地元食材を活用したおにぎり作りは、フードロス削減にも大きく貢献しています。例えば、農家から直接余った野菜を仕入れておにぎりの具として使用したり、漁港から直送された魚を新鮮なうちに消費したりすることができます。

地元食材は、輸送距離が短いため、CO2排出量が少なく、環境に優しいです。また、地元食材は、旬の時期に収穫されるため、栄養価が高く、味も良いです。 さらに、地元食材を活用したおにぎりを食べることは、地域の農家を支援することにも繋がります。

このようにして、食材が廃棄されることなく有効利用されるのです。また、消費期限が近づいた食品を地元の飲食店がおにぎりとして提供することで、食品ロスを減らす取り組みも見られます。このような活動は、地域全体で食品ロス問題に取り組む意識を高めることにも繋がり、持続可能な食文化の形成に寄与しています。


おにぎりが繋ぐ、人と人との絆

おにぎりで国際交流

おにぎりを通して広がる、国際交流

おにぎりは、そのシンプルさと普遍性で、国境を越えたコミュニケーションの手段となっています。日本文化の一端を知ることができるおにぎりは、海外でも注目を集め、国際交流のイベントなどでしばしば取り上げられています

たとえば、日本の大学が主催する国際交流イベントでは、留学生におにぎりの作り方を教えるワークショップが開かれたりします。参加者は、おにぎりの作り方を学びながら、日本の文化について理解を深めることができます。また、海外の料理教室で、おにぎり作りが教えられることもあります。外国人は、おにぎりの手軽さや美味しさに驚き、日本の食文化に興味を持つようになります。

このような活動を通じて、異文化理解の促進だけでなく、食を通した友情の結びつきが生まれています。おにぎりは、言葉や文化を超えて、人々を繋ぐ力を持っています。おにぎり一つで、遠く離れた国々の人々も笑顔になり、心を通わせることができるのです。


おにぎりが繋ぐ、人と人との温かい繋がり

おにぎりは、手作りの温かさと愛情を伝える素晴らしい手段です

例えば、家族の誰かが旅行や試験、スポーツの試合などで家を離れる時、おにぎりを手渡すことには、いろいろなメッセージが込められています。おにぎりは、気持ちを伝えるコミュニケーションツールとして活用されています。

また、災害時や困っている人に、おにぎりを差し伸べると、喜んでもらえます。おにぎりは、困っている人を助け、温かい気持ちを与えることができます。
おにぎり一つで、言葉では表せないほどの感謝や励まし、愛情を伝えることができるのです

このようにおにぎりは、日常の小さな瞬間に、人と人との温かい繋がりを生み出しているのです。


地域コミュニティの強化

おにぎりが地域コミュニティの強化に寄与している例は数多くあります。

地域の祭りやイベントでは、おにぎりを共に囲むことで、地域住民同士の交流が促されます。また、地域のお年寄りが若者におにぎり作りを教える活動は、世代間のコミュニケーションを深める良い機会となっています。おにぎりは、地域住民のコミュニケーションツールとして活用されているのです。

さらに、地域の食材を使ったおにぎり作りは、地元の農家や漁師を支援し、地域経済の活性化にも繋がります。

このような活動を通じて、おにぎりは単なる食べ物ではなく、地域の人々を繋ぎ、支え合う文化の象徴となっています。


家庭でできる!おにぎりで食品ロスを減らす方法

ラップおにぎり

賞味期限ギリギリの食材、食べ残しを有効活用!

家庭でよくある問題の一つに、賞味期限が近づいた食材や食べ残しをどう処理するか、ということがあります。これらを有効活用する方法の一つとしておにぎりがあります。

賞味期限ギリギリの食材や食べ残しを活用して、美味しくて創造的なおにぎりを作ることは、食品ロスを減らすだけでなく、日々の食事を楽しくする素晴らしい方法です。家庭内で余ってしまいがちな食材を有効利用することで、節約にも繋がります。

【ポイント】
○賞味期限ギリギリの食材は、まだ食べられる状態かどうかを確認してから使用しましょう。
○残り物や食材は、必要に応じて加熱してから使用することで、安全性を高め、食中毒を防ぐことができます。

おにぎりは、食材の組み合わせや味付けに無限の可能性があります。家族みんなで楽しめるレシピに挑戦することで、食品ロス削減の取り組みがもっと楽しいものになります。創造性を活かして、おいしいおにぎりを作りましょう。

【食品ロス削減おにぎり】
野菜タップリおにぎり:野菜の切れ端や、食べ残されがちな野菜を細かく切り、炒めてごま油としょうゆで味付けします。その野菜を温かいご飯と混ぜ合わせて、おにぎりにします。野菜の種類によっては、ピクルスやマリネにして、おにぎりにしても酸味と塩味がご飯によく合い、さっぱりとした味わいを楽しめます。
和風おにぎり:余った煮物や少し残ったおひたしをそのままおにぎりの具にします。水分はよく切ってくださいね。
肉系の残り物おにぎり:余ったチキン(フライドチキン、焼き鳥など)や焼き豚、ハンバーグなどを細かく裂いたり、適当なサイズにカットして、マヨネーズや少量のカレーパウダーで味付けをし直します。この肉類をご飯に混ぜて、具材としておにぎりにすると、まったく新しい味わいのおにぎりが楽しめます。


冷凍保存で長持ち!おにぎりの保存方法

おにぎりは冷凍保存することで、長期間楽しむことができます

【おにぎりを冷凍保存する場合のポイント】
しっかりと冷ましてから冷凍する:温かいまま冷凍すると、ご飯がべちゃっとしたり、具材が傷みやすくなったりします。
ラップで包んで冷凍する:ラップで包むことで、おにぎりが乾燥したり、冷凍庫の臭いが移ったりするのを防ぎます。
ジップロックなどの密閉容器に入れる:ラップで包んだおにぎりをジップロックなどの密閉容器に入れることで、さらに保存性を高めることができます。

解凍する際には、自然解凍電子レンジを使って温めれば、作りたての味わいを再現することができます。

この方法は、賞味期限が近い食材を使ったおにぎりを作った場合にも有効で、食品ロスを減らしながら、忙しい日の朝食やランチにも役立ちます。


おにぎりレシピのアイデア

おにぎりレシピ

洋風おにぎりの新提案

おにぎりと言えば、しばしば日本の伝統的な味わいを想像しますが、洋風の食材を使った新しいおにぎりのレシピも魅力的です。

例えば、チーズやハム、バジルを使用したイタリアン風のおにぎりや、アボカドとサーモンを使ったカリフォルニア風おにぎりなどがあります。これらの食材は、日本のお米と意外にも良く合い、新しい食感と風味を楽しむことができます。

洋風おにぎりは、ピクニックやホームパーティーなど、さまざまなシーンで活躍すること間違いなしです。食材の組み合わせを変えることで、家族や友人を驚かせることができます。

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☆ツナマヨコーンおにぎり
【材料】
ご飯、ツナ缶、マヨネーズ、コーン、塩、こしょう

【作り方】
1.ツナ缶は油を切ってマヨネーズと混ぜる。
2.コーンは塩茹でする。
3.ご飯にツナマヨネーズとコーンを混ぜ、塩こしょうで味を調え、おにぎりにする。

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☆チーズベーコンおにぎり
【材料】
ご飯、チーズ、ベーコン、塩、こしょう

【作り方】
1.ベーコンは食べやすい大きさにカットして、カリカリになるまで炒める。
2.チーズは1cm角くらいに切る。
3.ご飯にベーコンとチーズを混ぜ、塩こしょうで味を調え、おにぎりにする。


栄養満点おにぎりレシピ

おにぎりは、バランスの良い食事を手軽に摂ることができる素晴らしい食品です。栄養満点のおにぎりを作るためには、タンパク質やビタミン、ミネラルを豊富に含む食材を選ぶことがポイントです。

例えば、ほうれん草やにんじんなどの野菜、鮭や鶏肉などのタンパク質をたっぷり使用したおにぎりは、健康的なランチの選択として最適です。また、海藻を加えることでミネラルの摂取も期待できます。
これらの栄養素は、日々の健康維持に欠かせないものであり、おにぎりを通じて美味しく摂取することができます。

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☆鮭と納豆のおにぎり
【材料】
ご飯、鮭フレーク、納豆、海苔

【作り方】
1.ご飯に鮭フレークと納豆を混ぜる。
2.おにぎりにして海苔を巻いて完成。

鮭には良質なタンパク質とDHA、納豆にはタンパク質と食物繊維が豊富に含まれています。

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☆鶏そぼろと卵焼きのおにぎり
【材料】
ご飯、鶏そぼろ、卵焼き、海苔 

【作り方】
1.鶏ひき肉を炒めて醤油、みりん、砂糖などで味付けする。
2.卵を焼いて細長く切る。
3.ご飯に鶏そぼろと卵焼きを混ぜる。
4.おにぎりに海苔を巻いて完成。

鶏そぼろにはタンパク質、卵焼きにはタンパク質とビタミンAが豊富に含まれています。


チャレンジ!ユニークおにぎりレシピ

おにぎりの魅力の一つは、その形や具材に無限のバリエーションがあることです。日常から少し脱却して、ユニークなおにぎりに挑戦してみませんか?

たとえば、デザートおにぎりとして、甘いあんこやフルーツを入れたおにぎりや、色とりどりの野菜を使ってビジュアルにも楽しいおにぎりを作ることができます。また、スパイスを加えたエスニック風のおにぎりも新しい味わいを楽しむことができるでしょう。

普段とは違う食材を使ってみることで、新しい発見があるかもしれません。

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☆イタリアンおにぎり
【材料】
ご飯、トマト(小さめのものがおすすめ)、モッツァレラチーズ(フレッシュタイプ)、バジル(新鮮なもの)、オリーブオイル

【作り方】
1.トマトは小さめのダイスに切り、モッツァレラチーズも同様に小さめにカットする。バジルの葉は手でちぎっておきます。
2,ご飯にオリーブオイルを少し混ぜ、塩コショウで軽く味付けする。
3.手にご飯を取り、真ん中にトマト、モッツァレラチーズ、バジルを入れて、おにぎりの形にする。この時、中身が見えるように少し開けてもOKです。

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☆ビビンバおにぎり
【材料】
ご飯、海苔
ビビンバ(牛肉、玉ねぎ、にんじん、コチュジャン、砂糖、ごま油、ごま)

【作り方】
1.牛肉、玉ねぎ、にんじんを炒め、コチュジャン、砂糖、ごま油を加えてビビンバを作る。
2.ご飯にビビンバを混ぜる。
3.おにぎりにして海苔で包んで完成。



おにぎりは、日本の伝統的な食文化を象徴する食べ物です

そのおにぎりを、地域活性化や国際交流、そしてフードロス削減に役立てることは、未来への希望に繋がるのではないでしょうか?

おにぎりに込められた愛情は、私たちを結びつけ、より良い未来を築いていくための原動力となることでしょう。



農林水産省プロジェクト:ニッポンフードシフトおにぎりから日本を考える









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この記事を書いた人

中山

地球を愛する料理研究家であり、SDGsと食品ロスに情熱を傾けるライターです。食品ロス削減を通じて、環境保護と健康的な食生活の両立を促進し、持続可能な社会の実現を目指しています。趣味は家庭菜園。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。