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高齢化が招く日本の食料危機【農家の平均年齢は68歳!】食の未来を守る私たちの役割

公開日: 更新日:2024.02.09
高齢化が招く日本の食料危機【農家の平均年齢は68歳!】食の未来を守る私たちの役割

コンビニやスーパーで好きな時に好きなものを買える日本。食料危機と言われてもピンとこない方も多いのではないでしょうか。

実は日本の農家の平均年齢は68.4歳と非常に高齢です。(出典:農林水産省
特に米農家については70歳!

10年後、20年後はどうなるのか・・・?

今後日本が迎えるであろう【食糧と農業の課題と私たちにできること】について見ていきましょう。


日本でも食料危機は起こるのか

食糧危機のイメージ


結論から言うと日本で食糧危機に陥る可能性は「ある」と言えます。

日本は食糧生産・食料供給において様々な問題を抱えているためです。


国内の食料危機

日本は食料自給率の低さにより、食料安全保障に対して脆弱性を持っています。国内で消費される食料の多くを輸入に依存しており、世界的な供給の不安定化が日本の食料安全保障に直接的な影響を与える可能性があります。

現在も気候変動による水不足・災害によって日本国内の農業生産に影響が出ています。また、国際的な政治経済の不安定さ、パンデミックの影響などが、世界の食料供給網に大きなリスクをもたらしています


世界的な食料問題

世界的には人口が増え続けており、このままだと2050年代には100億人に達すると言われています。
現在も8億の人々が飢餓に苦しんでいること、気候変動による生産不安定であること、限られた土地・資源で食料を生産することなどを考慮すると、世界的にも深刻な食糧危機になることをが考えられます。


食料自給率が低い理由

農業従事者の平均年齢

 


農林水産省の報告によると、日本の食料自給率はカロリーベースで約38%にまで低下しており、国内で生産される食品の割合が減少しています。日本の食料自給率の低下は、大きくわけて2つ要因があります。 

国内農業生産量の減少

国内農業の生産量が減少しているのは、高齢化による労働力不足、農地の耕作放棄、さらには気候変動による作物生産の不安定化が原因とされています。

日本では特に高齢化による農家の後継者不足が重篤な問題となっており、農林水産省の統計によると農業従事者の約60%が65歳以上であり、この比率は今後も増加すると見られています。

日本の農家における高齢化の主な原因は、若い世代の農業への参入障壁の高さにあります。一般的に農家の収入は低く、重労働です。また天候などに収量・収入が左右されやすいという不確実性が、若者を農業から遠ざけています。


日本人の食生活の変化

日本の食生活は、長い間米や魚を中心にした和食が基本でしたが、第二次世界大戦後に西洋文化の影響を受けてパンや肉の消費が増え始め、これにより日本人の食習慣は大きく変わりました。
特に、高度経済成長期を迎えると、より多様な食品が日本市場に流入し、食生活はさらに多様化しました。この結果、かつては自給自足が中心だった日本の食文化は、輸入食品に大きく依存するようになりました。


食料自給率を上げるために必要なこと

北海道旭川市の広大な田んぼ


食料安全保障は、国家の基本的な安定と発展に不可欠です
自給率が低下すると、食料の供給は国際市場の変動に大きく依存するようになり、価格高騰や供給不安定性のリスクが高まります。特に、国際的な政治的緊張や自然災害が発生した場合、
食料の輸入が困難になる可能性があります。

国民の健康と福祉を守るためには国内での食料生産を増やし、食料自給率を高めることが絶対必要なのです。

 

新規就農者を増やす

日本では新たに就農する人は4.5万人ほどで離農者数より少ない状態です。

農業分野におけるキャリアパスが限られているため、若者は農業よりも都市部の仕事を選ぶ傾向にあります。

農家の高齢化問題に対する解決策としては、若者の農業参入を促進する政策の推進が必要です。政府や地方自治体は、新規就農者への資金援助、教育プログラムの提供、そして技術革新への投資を通じて、農業の魅力と競争力を高める必要があります。


農業政策の変換

外交

TPPのような貿易協定は日本の農業に二面性をもたらしています。
国内農業への競争圧力を増加させる一方で、農産物の輸出拡大により新しい市場の可能性を開いています。

外交政策としては、農業生産者を守りつつ輸出市場を拡大するバランスの取れたアプローチが必要です。具体的には、国内農業支援策を維持しながら、輸出促進のための戦略的な交渉と国際協力を強化することが求められます。


農家への支援

新たに農業に参入する若者や新規就農者に対しては、就農準備資金・経営開始資金の提供が重要です。これにより、土地や農機具の購入、種苗の準備など、農業開始に必要な初期投資の負担を軽減します。
また、技術指導や経営相談などの支援を通じて、持続可能な農業経営の基盤を築くことが必要です。

さらに、既存の農家に対しても、生産性向上のための技術革新支援や、農産物のブランド化、販路拡大を促すための補助金などが効果的です。


技術革新

日本農業における技術革新は、持続可能な食料生産と農家の生活向上のために欠かせない要素です。

例えば、精密農業技術の導入は、収穫量の最大化とコスト削減に寄与します。ドローンや人工知能を活用することで、土壌の状態や作物の成長を正確に分析し、最適な農薬や肥料の使用量を決定できます。

このような技術の採用は、農業効率の向上だけでなく、環境への影響を最小限に抑えることも可能にします。


私たちにできること3選

都市農園のイメージ


日本の食糧問題は国民全員にかかわることです。一人ひとりが取り組めることはたくさんあります。
できることからやっていきましょう。


地産地消

できる限り地元産の作物を、できる限り国内で生産された食料品を買うことで、食糧自給率の向上や日本の農家さんの応援になります。

地産地消では、食品の輸送距離が短縮され、CO2排出量が削減されます。また、地元の季節の食材を利用することは、持続可能な農業の促進につながり、生物多様性の維持にも貢献します。

消費者が地元の食材を意識的に選ぶことが、地域の自然環境と文化を守ることにも繋がります。 


家庭菜園や市民農園で作物を育てる

まずはベランダや庭で簡単な野菜を育ててみましょう。夏場はミニトマトやバジル、冬場はレタスなどの葉物であれば比較的育てやすいのでオススメです。

慣れて来たらシェア農園を借りて栽培すると作物の幅が広がります。東京や大阪のような大都市でも都市農園が増えており、そうした場所で農業に取り組むことは都市住民が農業に直接関わる機会となり、食に対する意識を高めるきっかけとなっています。


 農業ボランティアに参加する

各地域の農家さんや農業団体でボランティアを募集していることがあります。

ロスゼロにも大阪の都市部に住みながら、週に1度、農業ボランティアをして、野菜を買わずに自分で育てた野菜を中心にした生活をしているスタッフがいます。



お腹が空いたときに「コンビニでなんでも買える」今のありがたさを感じつつ、将来のためにできることから取り組んでいきましょう。





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この記事を書いた人

中山

地球を愛する料理研究家であり、SDGsと食品ロスに情熱を傾けるライターです。食品ロス削減を通じて、環境保護と健康的な食生活の両立を促進し、持続可能な社会の実現を目指しています。趣味は家庭菜園。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。